自分の「棚卸し」は大切

実はこのたび、新卒から15年半ほど勤めてきた会社を退職することにしました。

 

理由は、プロダクトマネージャーという仕事をもっと極めていきたいからです。

私自身、何か新しいものを世の中に送り出すこと、そしてそれを使っている方が喜んでいる姿、満足している姿を見るととても充実感を感じます。

 

様々な利害関係者との細かい調整など、面倒と思うこともたくさんありますが、やっぱりエンジニアと一緒にあーでもないこーでもないと、お客さんに思いを馳せながら、世の中に対するアウトプットを作って、その価値をビジネスとして問うというプロセスに非常に楽しさを感じます。この道をもっと極めて、暮らしや社会をよくしていく一助になればと思っています。

 

他方で、自分の経歴を振り返るとここ10年ほどプロダクトマネジメントをやってきて、世の中から一定の評価をいただくような製品・事業を産むこともできたものの、自分の中ではまだまだその成果に納得がいっていません。長年勤めていることもあって、やり方が固定されてきていると感じています。

もともと入社した時はまだベンチャー気質の残る会社で、とにかくやってみるというマインドで物事をガンガン進めており日々学びが大きく、柔軟に考えることができて充実していましたが、それも昔の話で、近年ではコンプライアンスはもちろんのこと、市場も大きくなって、会社も大きくなって、様々な物事が前に進みにくくなりました。何をやるにも利害関係者が増えたからですね。

もっとお客さんや製品との向き合い方にバリエーションを持ちたいし、様々な手法を素早く学んでいきたいと思い、それができそうなフィールド、かつ自分が共感を持てる社会課題に取り組んでいる会社に転職をすることにしました。

 

…と転職についての話がこの記事の趣旨ではなく、自分の「棚卸し」の話です。

転職自体はこれからで、今はちょうど現職を引き継いでいる段階です。引き継ぎの合間に半休や有給をいただいたりなどしています。

ここ数年は本当に休みなく、1日の中に休憩時間を作れるような暇もなく馬車馬のように働いてきました。

しかしこうして引き継ぎ作業を進めていると、必然的にこれまでの自分の学びを棚卸しすることができて、自分の知見を振り返ることができます。また、おやすみなどではゆっくり自分のこの先を考える時間を作ることもできています。結構こういった時間は大切だと感じました。こうしてブログを書く時間をゆっくり取れるのも、自分の頭の整理ができていいですね。

 

おそらくこのまま馬車馬のように働き続けていたら、自分の学んできたことがどのようなものかを考えて言語化するということはなかったと思います。実際に手を動かして言語化して残すことで、あらためて自分の理解が促進されました。

また、おやすみをゆっくり取ることで、趣味に没頭する時間の大切さや、人生の楽しみ方をあらためて考えるようになりました。

これまでは仕事でとにかく成果を出していこうと生き急いでいたところがありましたが、37歳ともなるとさすがに仕事ばかりが人生ではないと感じますし、趣味の時間を充実させることで、これからの時間の使い方を考えさせられました。こういう時間って自分の人生を豊かにするために大切なことだな、、と。

 

15年半仕事をしてきた中で、営業からプロダクトマネージャーに移ったり、プロダクトマネージャーでも担当する製品が変わったり、、ということはありました。しかし、その合間合間には、こうやってゆっくり振り返る時間が取れなかったのが実態でした。今回転職をすると決めて、初めてのことです。

 

転職をしなければここまで振り返らないというのも違うかもしれませんが、やっぱり日々忙しくしているとなかなか自分を棚卸しするということはしませんよね。

 

次の職場は10/1からで、始めてみてどのようなところかの実態は不明ですが、それまでのこの貴重な人生の時間を大切に過ごしたいと思います。